2015年03月09日 22:26

はちみつによる喉の殺菌効果と消炎作用

 季節の変わり目に風邪を引いてしまって喉が痛くなったり、空気が乾燥し過ぎて喉を傷めたりしてしまったら、はちみつが有効です。喉の痛みの原因は、細菌やウイルスが、喉の奥にある咽頭や扁桃に感染して増殖することです。

 はちみつにはそのような喉の粘膜を荒らしている雑菌に対して殺菌する作用があります。その理由は、はちみつ中に存在するグルコースオキシダーゼという酵素が、はちみつの表面に触れている空気中の酸素に働き、過酸化水素という強力な殺菌作用をもつ物質を作り出すからです。(ちなみにはちみつに含まれているグルコン酸はグルコースがグルコースオキシダーゼによって酸化したもののことです)。

 また、咳を抑える作用もはちみつにはあります。咳が出る原因は主に粘膜の炎症です。喉の粘膜が刺激されると反射的に咳が出るようになるため、咳を抑えたければ喉への刺激をやわらげる必要があります。はちみつは殺菌作用に加え、粘膜に優しく働きかける特徴があるので、咳をやわらげ粘膜の炎症を抑えてくれるのです。

 さらに、子供の咳に関して言えば、アメリカ・ペンシルバニア州の、ペン・ステート大学医学部の調査で、子供用咳止めシロップよりもはちみつの方が高い効果が認められたという研究報告があります。ただし、一歳未満の幼児には、ボツリヌス菌が含んでいる可能性があるはちみつを与えないよう注意する必要があります。

 風邪を引いてしまって喉が痛い時、殺菌・消炎作用がある大根や体をあたためてくれる生姜、ビタミンCが豊富なレモンなどをはちみつに漬ければ、より風邪や喉の痛みに効果的です。

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